此処にいるやたらは皆可笑しい・・・・毎回、毎回

嗚呼、今日も頭痛が治らねぇ















「ねぇ骸。今度の休日は僕と一緒に出かけてくれないかい?」

昼下がりのあるマフィアが仕切っている屋敷の一室

マフィア界最強となったドンボンゴレ・・・・綱吉はのんびりとしていた骸に話しかけた

十年前の気弱な彼とは違い、ボスとして承認した綱吉は立派にその生涯を全うしている最中である

だが、どこで間違えたか・・・・・この最強と言われているマフィア達は変に可笑しくなっていた

「・・・・今度の休日ですか」

「そう、丁度舞台のチケットが手に入ってね。いいだろう?」

「・・そうですね」

本を傍らに骸はその申し出をを受け入れようとしたが・・・・

「ねぇ?ずるいんじゃない?勝手に一人で抜け駆けしないでよ」

「抜け駆けなんて人聞き悪いですよ、雲雀さん」

「まったくだ。一人だけ調子に乗ってんじゃねぇぞツナ」

案の定、雲雀とリボーンが口を挟んできた

・・・・また、それだけならまだ良かったが

「そうだぜ〜?ツナ、俺たちも混ぜてくんねぇ?」

「じゅ、十代目!!す、すみません・・・ですが俺も納得できません」

どこから聞きつけてきたのかは分からないが山本と獄寺までもが乗り込んできたのである



・・・・・そう、今彼らは何故か同じ人間に恋心を抱いているのである

それはかつては敵であった、彼

六道骸である

十年はあまりに長く、人を少し変えるには十分な月日だった

元々整っていた顔をしていたが成長につれその美貌は日に日に増し

少なくともそこらに居る少女達よりも骸は美しくなっていた

後ろ髪は少し伸ばしておりその髪質は昔も今も変わらずに手触りが良く綺麗だ

そんな訳で、彼らは男や敵だった過去なんぞ、なんのそので骸に求愛しているのだった

・・・・・・ライバルは多くその一人一人が厄介な相手だったが

「沢田がいいなら僕でもいいわけだよね?」

「雲雀、お前こそ何口説いてんだ」

「骸〜俺と一緒に遊びに行こうぜ?」

「オイ!!お前もだッ山本!!!」

「五月蝿いよ。オレが一番最初に誘ったって分かってる?」

五人は反発し合いここに、骸争奪戦が始まった

・・・・実際この光景は日常差万事だったりするのだが

「いい加減にしないと、全員噛み殺すよ?」

「フン、いい度胸じゃねぇか・・・殺れるもんならな」

「あんまりこーゆーのは好きじゃぁないが、骸がかかってるんじゃな」

「上等だ!!」

「・・・・皆言い度胸してるね。このオレに勝てると思うの?」

話し合いだけでは収まらずに各それぞれが自分の獲物を用意し

今にも戦闘が始まろうとしたとき・・・・・・





ガチャッ

「綱吉。パッソリアファミリーの密輸ルート分かったぞ」

戦闘が今にも開始されようとしていた部屋に現れたのは数枚の書類を手に持った青年だった

首筋に沿って肩ぐらいまで流れているセピア色の髪に

何処か冷淡で、面倒くさそうな色合いが滲んでいる瑠璃色の瞳

その顔はこのメンバーに負けないぐらい、整っており精悍だった



「・・・・・っ!」

今まで微妙につまらなそうにしていた骸が始めて反応した

それも寄りかかっていた背を起き上がらせてその青年が居る方へと顔を向ける

「・・・またやってたのか、オイ綱吉」

「・・・・何?。今忙しいんだけど」

「そんなに時間はかからねぇよ。此処に確認の判子押すだけ」

書類をぺらっと差し出して、この状態を慣れているだけに特に焦りもせずに要件だけ言っていく

書類を見た綱吉は戦闘モードを一時解いて、判子を押した

「ドウモ。ではお気に召すまま戦ってください。一切口出しも邪魔もしませんので」

「・・・・君もがライバルじゃなくて良かったよ。一人でも多いと厄介だしね」

「ご心配なく」

そう少々会話を重ねると既に始まっていた争奪戦に綱吉は加わっていった

は、テーブルの上に乗っていたティーセットを安全な棚の上に置いて

一人だけのんびりと紅茶を飲み始めた

流れ弾や爆風などが飛んでくるが、そこはボンゴレファミリーの一員

無駄な体力を使うことなく交わしていく

そんな中、これも傷一つ負っていない骸は壁に寄りかかりながら紅茶を飲んでいるを凝視していた



「・・・・・・・さっきから、何?」

そんな視線に気づかないほど低レベルではないは面倒くさそうに口を開いた

「今度の休日は・・・何か予定は入っているのですか?」

「今度の?それを聞いて如何するんだ」

「いえ。ただ些細な興味ですよ」

「今度の休日は一人で街で買い物だ。これで良いかな?」

「えぇ、有難う御座います」

「ドウイタシマシテ」

「では・・・・その買い物に僕も付いていって宜しいですか?」

「却下」

「・・・何故です?」

「何で休日までお前の顔なんぞ見なきゃなんねぇんだ、買い物に行きたいならあいつ等の

中から選んで付き添ってもらえ」

「貴方がいいんです」

「俺は嫌だね」

声音も表情も変えずに淡々と会話をしていく

骸のその美貌に惑わされること無く自分を突き通す人間はあまり居ない

・・・・・彼の場合唯単にメンドウなだけかもしれないが





「貴方が好きなんですよ、





突然の骸のソノ一言で目の前で繰り広げられていた戦闘はまるで

時が止まったように止まっていた

皆それぞれが、『信じられない』っといった心境だった

そして驚愕、妬み、嫉妬などなど浮かべる表情はそれぞれで

だが射抜かれるような殺気だった視線も特に気にしないそぶりで

煙草に火をつけた、告白された張本人は

慌てるそぶりも、何も無くただただ表情を変えることなく

「寝言は寝て言え」



サラリとそう言い放ち、紫煙を吐き出した

とうに冷めてしまっていた残っていた紅茶を胃袋に収めると

言われた言葉に傷ついているであろう骸の前を通り扉へと向かっていった

扉から出る前に、何かを思い出したかのように少し振り返った



「先に言っておく俺お前が嫌いだ。ったく・・・・てめぇらも

毎回毎回部屋壊してんじゃねぇよ、言っとくけど今月に入って部屋の損傷は5回目だ

序に俺は明日から連休を取らせてもらうから、そのつもりで」

そう自分の言いたい事を全て言ってからは立ち去った

・・・・・ちなみに、彼の性格は面倒くさがりで至って普通の常識人だ



そして、そんな彼は骸によって好意を持たれている唯一の人間だったりする



本人は毎回毎回付き纏われている事をうっとおしく思っており

好意も迷惑にしている

・・・・・・・なので、綱吉たちも手を出せずにいるとかなんとか

始末しようにしたって、『勝手にあいつが言っていることに何で俺が巻き込まれる

俺なんか相手にしないでてめぇの力で骸を口説け』っというものである





そんなこんなで可笑しなファミリーたちは堂々巡りをしている

そんな日々、これが日常