ただただ俺は・・・

何の事も出来ないちっぽけな存在で

面倒ごとに巻き込まれたくないから

何も見ないフリ、聞かないフリをしていたんだ

他人が傷つくのが嫌だと云いながら

本当は自分が傷つくのが怖いだけ

だから綺麗ごとを並べて、まるで冷静で落ち着いている様に

見せかけて



――――――――――だけど





・・・今、俺は――――――――――・・・

















あまり広いとは言えない室内に漂う花の香り・・・・・・と

独特の鉄を帯びる血の臭いが辺りを充満させている

夥しいほどの花弁が上から舞い落ちる中、床に蹲っていた影が尚も立とうとしていた

ソレを赤く染め上げていた人物・・・六道骸はその滑稽さに口元を歪める



「クフフ・・・往生際が悪い人ですね。もう立つことも出来ないというのに」

「・・・・・・・・・・」

「どんなに足掻いても君じゃ、僕に勝つことは出来ませんよ」

何度も繰り返される、骨を折られる音と肉を傷つけられる音・・・・

それは随分前Dr.シャマルにやられた桜クラ病と共に立つ気力だけではなく

体力ともに気力さえも消耗させていた

そして、ついには雲雀は地面に倒れこんだ

赤い液体を止めなく流し、呼吸は荒く乱れている

それでもその目が虚ろでないのは大きな精神力からだろうか

「無様ですね、まったく」

「・・・・・・・・・・・・」

「貴方もハズレとなると・・・・やはり当初の予定だったを狙えば良かったですかね」

骸の口から思いもよらぬ名前が出た瞬間トンファーが空を斬った

「おっと」

「・・・・君・・・何で・・・知ってるの?」

「おや?貴方はもう動けないはずですが・・・」

「質問に・・・・答えて」

「あぁ、君と彼は主従関係の様なものでしたね・・・・一方は違うみたいですが」

に・・・・・関わんないで、よ」

「クハハハハハッ本当に君たちは愚かだ」

ゴキィッと鈍い音が響いたと思うと、雲雀は口から血を吐きながら倒れた

骸の攻撃がモロに肋骨にはいったのだ



「さぁ・・・主人のこんな姿を見たら如何反応をしてくれますかね、彼は」

クフフッという妖しい笑い声だけが室内に響いた



















「そんなに心配なら、自分から行動してみりゃいーじゃん?」

「別に心配なんてしてない」

雲雀さんが行ってしまってから学校では、特に何も無く(欠席者は多いけど)

のほほんと授業を行っていた

まるで何時もの日常のように・・・・

そんな中急に小さな声でが話しかけてきた

「あー嘘言ってもバレバレだから。朝から眉間に皺より過ぎ」

俺の眉間に指を当てながらそんなことを言ってきた

・・・・・・皺よってたか?俺

「大丈夫だよ」

「あーもうじれったいなぁ・・・こーすれば良い!!」

ニマァッと嫌な笑みを浮かべると、は手を大きく上げて椅子から立つと・・・・
















先生!!君が頭がとっても腹痛なので保健室に逝ってきまス☆



・・・・・・・・・アッハッハ、お前は本物の馬鹿だ

そんな俺の思いも知らぬまま、は俺の手を引っ張り教室から走り出していた





「お前何考えてんだよ」

「まぁ良いんじゃねぇ?上手く抜け出せたしワッハッハッハ!!」

笑い事じゃない

それでも俺はこんな親友に感謝して、ある人物を探しに行くことにした

「サンキューな!!ッ」

「おう!頑張れよ」

そしてそのまま走り出す・・・・・・・・・・多分この現状を詳しく知っていると思う人物に向かって







「たくっ何処に居るんだよ!ツナたちは!!」

走って苦しい呼吸の中そんな愚痴が口から零れた

あの後取りあえず学校を抜け出して商店街の方まで走ってきた

もちろんこの状況を知っていそうなツナたちを探すために

ボゴォッ

「・・・・・・!?」

此処にはいないのかと諦めかけていたときアッチの方から何かが破壊される後が響いた

そして風に乗ってくるのは・・・独特な火薬のにおい

俺が知っている中で火薬を使うような身近なやつは・・・・・一人しか居ない!

「・・・・・・・・・ッ。・・・山本!?」

「おあ?じゃねぇか」

如何しようかと迷っているところに何ともベストタイミングに山本を発見

俺たちはそんなに会う機会が無かったけれど、ツナと仲の良い俺は自然に

山本とも顔を数回見合わせていた、話をしているうちに俺たちは似ているところがあるのが

判明して、最近ではよく会っていた

「山本ッちょっと付いてきてくれ!!」

「え?お、おい」

何か言いたそげな山本の手を引っ張りさっきの音がした場所へと走っていく

突然のことなのに嫌がるそぶりもせず付いてきてくれる山本は言いやつだと思う



・・・・・・・・・・・・俺には今はそれが一杯一杯だったんだ



















重い鎖を解き放つことなく俺は最善を尽くそうとして良いのだろうか?

後は覚悟だけ、全てを背負って生きていく覚悟のみ・・・・





今、俺は一歩踏み出す