今回の任務も終わって・・・・・面倒なのでスーツのまま

ベランダで少し一服



不意に見上げれば、満天の星

















「ッ・・・・・恭弥さん?」

行き成り響いた声に少し吃驚した

まさか、居たなんて

・・・・・・・てっきり任務が重なっていて会えないと思っていたのに

この所めっきり会えなくて・・・・今回も諦めていたのに

恭弥さんもスーツ姿のままで、もしかしたら今さっき帰ってきたばかりなのかもしれない

手元の煙草を携帯灰皿に入れてしまう

灯りを灯していなかった部屋から段々と恭弥さんの姿が見えた

星と月の光だけの夜空の下

その綺麗な顔が見て取れた

「久しぶりですね・・・・って変な感じですけど」

身体を少し動かすと背を預けているベランダのフェンスがギッ・・・と鳴った

恭弥さんは特に何も言わず、そのまま俺に近づいてくる

質問に一々律儀に答えてくれる人ではないので、気にはしない

そのままの格好で待っていると

スルッと俺の腰辺りに腕を回して、恭弥さんから抱きついてきた

・・・・・・・珍しい

「・・・・どうしました?」

「・・・・・・・・・・・別に」

この腕の中に抱きしめられる肩に手を回して、その身体を抱き寄せる

少しネコっ毛の髪の毛は、何も付けていないはずなのにいい香りがして

とても手触りが良い

サラサラっとしたそれを片手で梳いていく

抵抗されないのでそのまま続ける



「・・・

「はい」

「・・・・ん」



ふっと柔らかい感触が、唇に触れる

それは欲とか性とかを感じさせない、ただただ純粋な愛情のキス

その優しい感触に、俺は目を閉じて

今度は俺からただ触れるだけの軽いキスをする

いつもしているような息も思考も奪い合うモノじゃなくて

愛しい気持ちを伝えるような優しいキスを





・・・煙草吸ってた?」

「あ。・・・・やっぱり苦いですか」

「違う、香りが甘いから」

「なるほど」

俺のはバニラの甘い独特な香りがするアークロイヤル

どうやらその匂いが残っていたらしい

その匂いを嗅ぐように胸元に顔を押し付けてくる

「今日も会えないと思ってました」

「態々帰ってきたんだよ」

「・・・やっぱり任務入ってたんですね」

「まぁね・・・・・・今日ぐらいは良いんじゃない?」

「え?」

良く聞き取れなく聞きなおしたが

それより早く、もう一度キスをされたから続きは聞けなかった

温かい、まだまだ幼い子供の様なキス

一つ一つ、まるで今まで会えなかった時間を埋めていくようなキス

「・・・、もっと」

「はい」











満天の星空の下

愛しい恋人と共に――――――――・・・・



会えない時間はこんなにも君を欲するだけだから

忘れる事なんて、この想いを失うなんて、君を嫌うなんて



―――――――――――ありえないんだよ・・・





物より何より貴方が其処にいればそれで